「多読」が良いって聞くけど、どのように取り入れたら良いのか悩んでいませんか?
実は、英語学習において「多読」はとても効果的な学習法です。
なぜなら、実際に「多読」を取り入れている塾やお子さんは成果を上げているからです。
この記事では、お子さんに多読を取り入れたいと思っているパパママ向けに、
多読とはどのようなもので、どのように取り入れていけば良いのかをお伝えしています。
記事を読み終えると、多読の重要性と取り組み方がわかり、スムーズに多読を始められます。
多読とは何か?
英語多読の効果とメリット・デメリット
多読の始め方とオンライン教材・デジタル書籍のご紹介
英語多読について
多読とは?
やさしい絵本から始めて、少しずつ文字の多い本へ読書の幅を広げていくと、やがてペーパーバックが楽しめるようになります。さらに「話す」「書く」へも自然につながります。単語の暗記や文法の学習とはさようなら! だれでも「楽しく」ことばを獲得できる、それが多読です。
つまり、単語の暗記や難しい文法の学習をすることなく英語力が身に付きます。
英語学習者からするとかなり魅力的ですよね。
また、音源を聞きながら本を読む「多読多聴」もあります。
まとめると、
です。
文法などの学習経験がなくても取り入れられる方法ですので、お子さんにも最適なのです。
多読のポイント
NPO多言語多読によると、多読の三原則を次のように掲げています。
① 辞書は引かない
② 分からないところは飛ばす
③ 合わないと思ったら投げる
ちなみに、NPO多言語多読という団体は、外国語を身につけたい人やそれを支援する人たちに、「多読」を提案している団体です。
この三原則は、大人向けに作られているものですので、小学生くらいのお子さんの場合はあまり意識しなくても良いでしょう。
大人の方が始める場合は、この原則に基づいて進めてみましょう。
多読に向いている本とは?
一般的には、
日本語が一切書かれていない洋書
ストーリー性のある洋書
自分の好みの範囲にある洋書
を多読に使用すると良いでしょう。
また、多読用に作られている洋書もあります。
非常に細かくレベル分けされており、レベルごとに使える単語・文法・語数が制限されているので、読みやすいです。
好きなレベルから始められ、少しずつレベルアップしていくことができます。
そして、重要なのはやはり読んでいて楽しめる本です。
少なくとも自分の興味の範囲内にある本を選ぶのが理想です。
特にお子さんの場合には好きな本を読むのが良いですよね。
ただ、小さいお子さんの場合はパパやママが読んでいる本に興味を持つことも多いですよね。
読ませたい本があるならママが読んでいると自然と興味を持つのではないでしょうか。
英語多読のメリット・デメリット
ここまで多読について説明してきました。
ここからは、英語で多読をすることのメリット・デメリットについてお伝えしますね。
英語多読のデメリット
まずは、デメリットからご紹介します。
基本的にひとりで行うのでモチベーションを保つ必要がある
英語多読は、基本的に家庭などでひとりで行うことが多いです。
自分で考えながら進める必要があるので、途中で疲れてしまったり、方向性を見失ったりして、継続するのをやめてしまう人も多いです。
しかし、多読は継続することが重要なので、それでは力がつきません。
お子さんの場合はパパママと一緒に取り組むことが多いですよね。
パパママがしっかりとお子さんの様子を見ながら、継続させていくことが大事になってきます。
パパママがお子さんのモチベーションを保たせる工夫ができると良いですね。
多読は慣れてしまえば生活の一部になりますし、本を読むこと自体が好きになるお子さんが多いです。
軌道に乗るまでがんばりましょう。
教材選びが大変
多読に向いている本は上記の通りですが、実際にどの本を選ぶのか難しいですよね。
わたしもそうですが、自分で読みたい本はわかります。
でも、子供の興味に近くて適したレベルの本を選べと言われると悩みますよね。
近くに相談できる人がいると良いですが、残念ながらそんな人はほぼいません。
そんなときは、多読の講座に参加するという手もあります。
オンライン上でも無料で多読講座を行っていたりしています。
気になる講座があればぜひ受けてみてはいかがでしょうか。
その他にも、インターネットでおススメの書籍などの情報はいつでも手に入ります。
色々な情報を活用すれば、教材選びも楽しくできますよ。
また、教材は、タブレットで気軽に読めるオンライン書籍・電子書籍・デジタル書籍と呼ばれるものが多くあります。
以下でもご紹介しますので参考にしてみてくださいね。
英語多読のメリット
次に、メリットをご紹介します。
楽しい
興味のある分野の好きな本が読めるので楽しいですよね。
冒険物、科学本、世界の名作など、自分の興味と英語力に合わせて本を選ぶことができますので本のレベルが難し過ぎることもありません。
自分のレベルよりも少し簡単な本を選び、無理なく読んでいくことで、英語の楽しさにも気づくでしょう。
好きになることは学習するうえでとても大切なことですよね。
英語を英語のまま理解できる
英語「を」読むのでなく、英語「で」読むことによって、英語を英語のまま理解できるようになります。
知らない単語を毎回辞書で調べて、という作業もNGですから、面倒なこともありません。
最初のうちは、わからない単語をそのままにして読み進めることに抵抗があるお子さんもいるかもしれません。
でもそのうち慣れてきます。
同じ単語が何回か文章中に出てくると、意味が推測できるようになりますよ。
また、生の英語に大量に触れることは、文法や単語の理解も助けてくれます。
いずれ、学校などの授業で習ったときに学習効果を飛躍的に高めてくれるのです。
少しずつレベルアップできる
多読用のリーダーは細かくレベル分けされているのが特徴です。
レベルごとに使える単語・文法・語数が制限されているので、読みやすく、少しずつレベルアップしていくことができます。
レベルアップによって英語力の向上も実感できますし、学習の目標にもなりますね。
多読は人と競うい合う学習法ではないので自分のペースで少しずつレベルアップをしていきましょう。
リスニング力も鍛えられる
音源を聴きながら読んでいく多読多聴を行うのであれば、もちろんリスニング力も鍛えられます。
音声に合わせて文字を追っていくことで、文章を読む速度も速っていきますしね。
多読というと主にリーディング力の強化だと思われがちですが、総合的な英語力のアップが期待できます。
英語多読ができるオンライン教材・デジタル教材
続いて英語多読で使用できる教材について書いていきます。
色々な多読のサイトで書籍の紹介はされていますので、ここではオンラインで読める教材に限ってご紹介します。
洋書を持っていないけれどすぐ多読を始めたいと思った方はオンライン教材から始めるのもオススメですよ。
Oxford Owl(無料)
Oxford Owl は、ORT (Oxford Reading Tree) を含む多読に最適な絵本が200冊近く読めるウェブサイト。
多読が初めてのお子さんに最適です。
もちろん、簡単なレベルの絵本から始めたいと思っている小中学生や大人の方でも楽しく使えるサイトです。
利用にはアカウント登録が必要ですが、無料で誰でも使えます。
サイトは英語で書かれていますが、登録さえすれば後はすぐに読めますので便利です。
また、eBookの他にもちょっとしたゲームや知育プリントなどもあり活用度は高いサイトです。
ぜひ登録してみてください。
特に、ORTを読んだことがあるお子さんでしたら気に入ると思います!
うちの子もそうですが、ORTには続きがどんどん読みたくなる不思議な魅力があるんです。
British Council(無料)
イギリスのBritish Councilという子供向け英語学習サイト。
短いお話がいくつかあって楽しめます。
その他お話に関するクイズもあり学習効果も期待できます。
Rivet(無料)→ 2020年10月に終了。使えなくなりました。
Rivetは、googleによる子供向けの英語学習サイト。
アプリで利用することを前提として作られています。
8段階のレベルに分かれているので、利用しやすいです。
お話の内容は様々ですが、特徴てきなのは、子供に人気のYoutube番組がそのままテキストになった本があるところ。
やはり流行りの内容なので、子供の食いつきも良いようです。
Starfall(一部無料で利用可)
Star fallは子供向けのフォニックス学習サイトですが、その一部にリーディングの教材があります。
全てのコンテンツを利用するのは有料ですが、リーディング教材は無料で読めますよ。
こちらも、上記のOxford Owl 同様にお子さんや多読初心者の導入には最適です。
読めるお話の数は40話くらいでそんなに多くはありません。
ノンフィクションだけでなく、フィクションやギリシャ神話なども簡単な文章で読みやすく書かれています。
そして、上述のようにフォニックス学習に使えるようなコンテンツもあり利用する価値は大きいです。
BrainPOP Jr.(一部無料で利用可)
BrainPOP Jr.は、アメリカの小学校3年生レベルの知識が得られるように作られているサイト。
コンテンツは一部が無料で使えます。
本というよりは、ショートムービー形式になっているので、お子さんには受け入れられやすいでしょう。
ちなみに、BrainPOPシリーズは3つのレベルに分かれていて、以下のようになっています。
② BrainPOP Jr.(アメリカの小3まで)
③ BrainPOP ELL(こちらのシリーズでは英語のレベルチェックが受けられます)
Times for kids(一部無料で利用可)
Times for kidsは、小学生を対象にしたニュース記事が読めるサイト。
アメリカでは30%の学校で教材として採用されています。
以下の4つに細かくレベル分けされているので、レベルにあった記事が探しやすいです。
K1[幼稚園〜小1]
Grade2[小2]
Grade3-4[小3~4]
Grade5-6[小5~6]
Lepton Reading FARM(有料・980円/1ヶ月)
有料のサイトですが月980円でアメリカで教科書として使っている書籍が読み放題のサイト。
教科書ですから、子供向けの子供が好きそうなお話がたくさんあります。
レベルは、Level1からLevel10までで英語力別に10段階に分けられています。
お子さんのレベルに合わせて始められますね。
Reading FARMが提供するのは、アメリカNo.1ブランド、ホートン・ミフリン・ハーコート社の教科書。アメリカの子どもたちが母語である英語を学ぶために学校で使用しているLeveled Readers(レベルド・リーダーズ)と呼ばれる教科書をすべて電子化しており、約40種類のジャンルの本1,100冊を取りそろえています。
引用:Reading FARM
英語多読の森(有料・800円/1ヶ月)
こちらも有料の読み放題のサイト。
聴き放題をプラスする場合は900円/1ヶ月になります。
こちらのサイトは子供から大人まで幅広い英語学習者に対応しています。
ジャンルも多く、大人レベルの書籍までありますよ。
難しい本にもチャレンジしたいお子さん向けです。
大人レベルの本まであるので、パパママも一緒に読むならとってもおススメのサイトだよ。
レベル分けもされていて便利!
Raz-Kids(有料)
Raz Kidsは英語圏の小学校等ででリーディング副教材として使われているオンライン教材。
29レベルに分かれており、400冊以上のリーディングができます。
お話の最後には確認クイズがあり、内容を理解できてるかチェックできるので良いですよ。
加入するには、個人で契約する方法と英語教室などで団体利用する方法があります。
個人で利用すると少し割高なので、Raz-Kidsが利用できる英語教室等を探して共同で利用するの方が経済的です。
Oxford Reading Club(有料・団体申し込み)
Oxford Reading Clubとは、オックスフォード大学出版局のレベル別リーダー教材をデジタルで利用できるリーディング・プログラムです。
フォニックスや文学作品など約900冊が読めるようになっています。
それぞれのお話に対応する簡単なチェックテストや単語ゲームなどがあり、学習効果も期待できます。
読み上げ機能は、イギリス版、アメリカ版、両方の英語が聞けるという優れものです。
ただ、現在のところ、日本国内の教育機関向けサービスになっていて個人で申し込むことができません。
利用したい場合は、英語教室などORCを取り入れている機関を探してみてください。
英語多読多聴のまとめ
洋書を読むと聞くと難しそうに感じるかもしれません。
もちろん難しい本を選べば難しいですが、多読の基本は自分のレベルより少し簡単な本。
楽しんで読めるレベルで続けていくことが大切です。
とくにお子さんであれば、あっという間にレベルアップしてしまうでしょう。
お子さんが英語多読の楽しさに気づいてくれるとうれしいです。
多読とは、英語を英語のまま理解できるようにする英語学習法
オンライン教材を使えば自宅でも1日15分~手軽に始められる
レベルに合わせて始められるので、無理なく学習が進められる